院長コラム

2022.01.12

2021年診療実績 その2

前回に続き診療実績についてコラムを書きます。

痔核手術(ジオン注、含む) 痔瘻根治術 裂肛根治術 肛門周囲膿瘍
2019年 88 15 17 3
2020年 109 16 23 38
2021年 109 35 19 55
合計 306 66 59 96

3大肛門疾患と呼ばれる痔核・痔瘻・裂肛すべてに対する手術に加えて痔瘻の前段階である肛門周囲膿瘍の手術を行っておりますが、全て日帰り手術で行っております。また、肛門周囲膿瘍は基本的に全例緊急手術です。3大疾患の中ではやはり痔核の症例が多く、年々増加しており、総数は500例を超えました。基本方針として程度の軽い痔核にはジオン注射手術を、脱肛の程度の強いものやジオン注射手術で再発したものには切除術を行っています。肛門周囲膿瘍を経て痔瘻が完成した症例には瘻孔を開放とするlay-open法と瘻孔切除術を症例によって使い分けております。裂肛は基本的に軟膏を主とした保存的治療を主としますが、痛みの強いもの、裂肛を繰り返し狭窄した症例などは手術対象です。

  • 皮膚手術
皮膚腫瘍(粉瘤含む)切除 皮下膿瘍切開排膿
2019年 57 13
2020年 123 41
2021年 104 39
合計 284 93

粉瘤を含めた皮膚腫瘍は昨年はやや減りましたが、一昨年に続き100例を超える手術を行いました。粉瘤はなるべく臍抜きで行うことを基本としていますが、今まで炎症を繰り返してきたものや、あまりに大きいものは昔ながらの切除となります。受診時に既に感染を伴い腫脹している粉瘤は一旦切開して排膿することになります。臍抜き法でやる施設と言うことで遠方からわざわざ当院に来ていただく患者さんも増えました。
これ以外にも切傷の方への縫合手術やトゲなどの異物を手足に刺した方の異物除去手術、爪周囲の感染であるひょう疽の手術も増えてきました。
当院は「緊急でも手術を行うクリニック」であることが特徴ですが、このことが地域の皆さんに認知されてきたと言うことでしょうか。
今後もみなさんのお力になれるよう頑張っていきたいと思います。